現実俺様彼氏。




「お前誘ってんのか?」




「さ、誘う?!」




どこが誘ってんのよ!!




「涙目でこっち見るな」




「だって…」




「口答えするな」




「意味がっ…」




反論する前に口を塞がれた。




東條さんに初めてキスされた時と一緒だ。




「お前の唇りんごの味するな」




「もう私にキスしないで下さい!!」




「嫌ならもっと抵抗すれば?」




そう言われると同時にエレベーターの扉が開いた。




「東條さん、お疲れ様ですぅ~!」




「お疲れ様」




さっきと打って変わった東條さんの態度。



この人は俳優にでもなれそうだ。




< 38 / 90 >

この作品をシェア

pagetop