現実俺様彼氏。




「おはよう、胡桃ちゃん」




昨日とは違ういつも通りの君沢くんと会った。




「おはよう」




そしてオフィスに東條さんが入ってきた。




「鷹島くん、ちょっといいかな?」




「あ、はい!」




そして廊下で東條さんは止まった。




「鷹島くん、透の様子を知っているか」




「え?」




「君が透の家に入っていくのが見えたから…」




「…何も言えません」




透と約束したもん、言わないって。




すると、チッ、と舌打ちをした音が聞こえた。




「舌打ちされても言えませんから」




「…鷹島くん、今日一緒に透の家へ行きましょう。」




「…は?」




「聞こえませんでしたか?」




「何で私が?」




「俺一人だとあの娘出て来てくれないんですよ…」




「でも…」




そう言いかけた時、私の顔のすぐ横でタンっ、と手のつく音がなった。




「強制だ、いいな」





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