ロリコン♂と鈍感♀



「りか。」

「ん?」

「好き」

「ん?」


「だからお前が好き」

突然言った。

俺からしたら突然じゃないんだけど…。

りかが部屋に来た時からいつ言おうってずっと言い出す機会を見計らってたんだけど。


ベッドに寝転がって昨日俺が買った雑誌を見ているりかに言い出す機会なんて全然なくて。

『この服装いいなぁ。』
なんて言っている。

そういう格好がすきなのかぁ。

今度しようかな。

なんて真面目に考えた…。




じゃなくて!

言わなきゃ。


って突然言った。




「え?ごめん。」

「えっ?」

「ごめんなさい!」


え!?

ええー!!



りかは真っ赤な顔をして、走って逃げて行った…。

そして今に至る。



ごめんなさいって何だよ!

んで逃げんなよ!


逃げたいのはこっちだよ…。

この現実から逃げ出したい…。



そういやさっきまでこの布団の上で寝転がってたなぁ。

よく考えたらそれって全く意識されてないってことじゃね?


そういうことはもっと早く気付こうよ!

告っちゃったじゃん!

フラれちゃったじゃん!



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