双子悪魔のホームステイ
「ご慈悲に……感謝いたします、ロール様。」
ティディは包帯を巻いた肩を押さえたままペコリと礼をすると、早足で退室していく。
「これも全て……わたくしのダメ夫が招いた災厄ですわね。」
「ロール、一息ついたんじゃ。ひ、久しぶりに、わしとディナーでもどうだ?」
ティディと入れ替わりに、反対側のドアからご機嫌な表情で入ってきた閻魔をロールは冷めた瞳で見返す。
けれど、すぐに微笑を浮かべて
「あなたとディナーするぐらいなら、マネキンとディナーした方が百倍マシですわね。」
毒舌を入り混ぜて、遠まわしに断りを入れるのだった……。