双子悪魔のホームステイ


「ディザス一人にしてトラブル起こされたら、たまらねえからな。ディザスが行かねえなら、俺様も行かねえよ。」


私は構いませんけど……と言いつつも、結祢は僅かな願いを込めて、母親とロールの背中を見つめる。



「息子さん達……付いて来ていないようだけどいいの、姉さん?」


「……いいですわ。わたくしも一人でゆっくりしたいというのが正直なところですもの。子供が早く親離れしてくれた方が、わたくしも楽ですわ。」


けれど、結祢の望み叶わず、ロールはスタスタと客間へ向かってしまった。



(行っちゃいましたか……。ようやく着替えとか気を使わずにできる生活に戻れると思ったのに……少し残念です……。)


結祢はクレイとディザスには気付かれないように、ハアと短いため息をつくのだった……。
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