双子悪魔のホームステイ


入り口ドアを開けて中に入って来たロールに、椅子にゆったりと座っていた閻魔はその形相には不釣り合いな笑顔を向けた。


ロールは、まあまあですわねと答えつつ、閻魔の前まで歩み寄る。

彼女が歩く度に、カツンカツンとハイヒールと大理石の床が擦れ合う音が響いた。



「そうかそうか。今日はもう下がって部屋でゆっくりしておいてくれ。」


「ええ、そうしますわ。でも、その前に一つ、あなたに質問したいことがありますの。」


「うむ、何かね?」


ロールは閻魔の目前でピタリと足を止め、値踏みするように閻魔を上から下までじろじろ見つめた。



「ロールよ……わしをそんなに物珍しげに見つめて、どうしたのかね?しばらくぶりに見たわしに惚れ直したのか?」
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