双子悪魔のホームステイ
「は、初めまして。あの……不躾ですみませんが、あなたは……?」
「初めやして、お嬢。あちきは天界の医師で、クレイの旦那の主治医でもあるトライプ・ドクトでやす。以後、お見知りおきを。」
トライプは帽子を持った右手を胸に当て、うやうやしく礼をした。
「お、お医者様なんですか……。私は綿葉 結祢と申します。よろしくお願いします。」
つられて、結祢も深々とお辞儀を返す。
それを見て、そんなに緊張しなくてもいいですぜとトライプが苦笑しながら言った。
「結祢……ちゃん?」
次に結祢に気付いたのは、部屋の奥でドアに背を向けて体育座りをして俯いていた青年。