双子悪魔のホームステイ
「えっ……?」
結祢がベッドに視線を移してみると、そこにはディザスと同じ“悪魔”の容姿を持つ青年が横たわっていた。
「ク……クレイ君!?ま、まさか、また倒れたんですか……?」
「しっ!お嬢……静かに。」
悲鳴に近い声を上げてクレイに駆け寄ろうとした結祢を、トライプが強い口調と人差し指を口に当てる仕草でたしなめる。
結祢は、すみません……と謝りながら、しゅんと落ち込んだような表情でその場に留まった。
「旦那には今、何より安静が必要なんでやす。気持ちはわかりやすが、なるべくお静かに願えやすか?」
「は、はい……。」
返事をしながら、結祢はジッとクレイを見つめた。
胸は微かに上下しているが、呼吸は弱々しく回数も少ないように見える。