双子悪魔のホームステイ

肩まである毛質の固い銀色の髪は汗で首にぺたりと張り付き、整った面長形の顔に映えていた青い瞳は固く閉じられていた。



「クレイ君……。」


「旦那のことは、あちきに任せて下せえ。絶対に大丈夫とは言い切れやせんが、できる限りのことはしやすから。」


「お願いします……ドクトさん。」


頭を下げながら言う結祢に、名前の方でいいでやすよとトライプは微笑して返す。



「お嬢……何があったのか気になりやすでしょうが、詳しい話は旦那方が回復してからで構いやせんか?」


「旦那方って……や、やっぱり、ディザス君も具合が悪いんですか!?」


結祢に心配そうな表情で見られ、ディザスは無言で顔を逸らす。



「どこか痛むんですか?も、もしケガをしているなら、見せて下さい!」


「……ケガなんかしてないって。」
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