双子悪魔のホームステイ


彼らの目に映った人物とは……



「久しぶりね、双子ちゃん、結祢。そこのドクターらしき人は初めましてかしら。」


「死神っ!」

「ティディさん!」


ウェーブがかった長い紫色の髪を持ち、黒いフードコートを羽織った死神のティディ・アークネットだった。

落ち着いた口調とは裏腹に、充血した茶色い瞳は双子悪魔を睨みつけ、表情には怒りの色が現れている。



「ロール様のこと……あたしが居る限り、無かったことにはさせない。双子ちゃん……あたしはあんた達に決闘を申し込むわ!」


言い放ちながら、ティディはビシリと大鎌の先端を双子悪魔に突きつける。

ディザスは辛そうに顔を歪めたが、クレイの表情には少しも変化は無かった。



「け、決闘!?ご、誤解ですよ、ティディさん。ディザス君とクレイ君にも事情が……」


「受けてやるぜ。」


ティディを宥めようとした結祢の言葉を遮り、クレイが答えた。
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