双子悪魔のホームステイ
結祢は口を大きく開いて目を丸くして、クレイの顔を見つめる。
トライプは口出し不要と悟り、無言で成り行きを見守っていた。
「ク、クレイ君!?」
「俺も……受けて立つよ。」
クレイに勇気づけられたのか、微かに聞こえるような小声でディザスも答える。
「ディ、ディザス君まで……。」
「……決まりね。一週間後の十時に、ここから一番近い公園で待ってるわ。必ず、二人揃って来なさい。」
ティディは、淡々とした口調で言うと
「あっ、ティディさん!話を聞い……」
両手を伸ばして止めようとする結祢を無視し、黒い翼を広げて窓からファサファサと飛び去っていった。
ティディの後ろ姿が見えなくなってから、結祢は不安そうに胸の前で両手を組んだ姿勢で、クレイとディザスの方を向く。