双子悪魔のホームステイ



「ふう……助かったぜ。サンキュな、クレイ!」


「攻撃した後の隙がデカすぎるんだよ、おまえは。ぼさっとすんじゃねえ。」


「ごめんごめん。……いてっ。」


クレイにトンッと額を小突かれ、ディザスは額を押さえてよろめいた。



「あんた達のターンは終了ー。アバリィ達の番だよー。ラオ、魔手ノック開始ー。」


「……ルノも魔手ノック開始。」


アバリィとトゥルケが言うと、彼女達が携えている鏡の中から次々と野球ボールが飛び出してきた。

二つの魔手は、人差し指だけ立てて横向きになり、バットでノックするように野球ボールをバシバシと打っていく。



「クレイ君!ディザス君!わ、私も何かお手伝いを……」


「お前は動くんじゃねえ!邪魔になるだけだ!」


叱りつけつられた結祢はピクリと肩を震わせて、尻餅をついた状態のままでその場に留まった。
< 52 / 345 >

この作品をシェア

pagetop