双子悪魔のホームステイ
「ふう……助かったぜ。サンキュな、クレイ!」
「攻撃した後の隙がデカすぎるんだよ、おまえは。ぼさっとすんじゃねえ。」
「ごめんごめん。……いてっ。」
クレイにトンッと額を小突かれ、ディザスは額を押さえてよろめいた。
「あんた達のターンは終了ー。アバリィ達の番だよー。ラオ、魔手ノック開始ー。」
「……ルノも魔手ノック開始。」
アバリィとトゥルケが言うと、彼女達が携えている鏡の中から次々と野球ボールが飛び出してきた。
二つの魔手は、人差し指だけ立てて横向きになり、バットでノックするように野球ボールをバシバシと打っていく。
「クレイ君!ディザス君!わ、私も何かお手伝いを……」
「お前は動くんじゃねえ!邪魔になるだけだ!」
叱りつけつられた結祢はピクリと肩を震わせて、尻餅をついた状態のままでその場に留まった。