双子悪魔のホームステイ



「……俺に無茶するなっていっつも言ってる本人が、一番無茶してるじゃんか。」


ため息混じりに言うディザスに、全くですねと結祢が同意する。



「うっ……結祢……ちゃん……?」


「あっ、星駆君!気が付きましたか?」


薄く目を開けて自分の名を呼ぶ星駆に、結祢はその場から笑顔で応える。



「うん……なんとか大……」


大丈夫と言いかけて、星駆はハッとしたように目を見開いて結祢の手をグイッと引っ張る。



「きゃっ!?ど、どうしたんですか、星駆君!?」


「結祢ちゃん……悪魔と親しくしちゃダメ。危ない。」


困惑する結祢の体を自分に引き寄せて、星駆は倒れているクレイとあっけにとられているディザスに注意深い視線を送る。
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