双子悪魔のホームステイ


星駆は黙って二人のやりとりに耳を傾けていたが、何を思ったか



「きゃっ!?」


「ゆ、結祢ちゃん!」


ディザスの方に向けてトンッと結祢の背中を押した。

フラついて前のめりに倒れそうになった結祢を、ディザスがしっかりと前から抱きとめる。



「……今日は身を引く。結祢ちゃんが、あんた達のところに行きたそうだったから。でも、明日からは絶対身を引かない。」


「星駆君……。」


「結祢ちゃん、また明日。」


星駆は普段通りのボーっとした表情で言うと、タタッと前方の道を駆けて行った。



「わかってくれたんでしょうか、星駆君……。」


「んー、微妙な感じだよね。それよりさ、結祢ちゃん。思わず支えちゃったけど、恥ずかしくない?」


「えっ……きゃっ!」


結祢は慌てて、ディザスから離れる。
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