双子悪魔のホームステイ


既に空間は元に戻っており、結祢達を囲むような人だかりができていたからだ。


クレイとディザスの羽は普通の人間には見えないので悪魔だとはバレないが、端から見たら修羅場のような光景である。



「あらまあ、殴り合いのケンカかしら?」




「きっと、金髪の男の子に抱かれていた女の子を巡って、闘争が繰り広げられていたんだな。」


「公衆の面前で恥ずかしくないのかしらねえ。これだから、最近の若い子は!」


野次馬達がざわめく。



「い、行きましょう、ディザス君!」


「う、うん!!走れー!!」


ディザスはクレイを背中に負って、結祢はクレイの大蛇矛を持って全速力で駆け出すのだった……。
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