双子悪魔のホームステイ



「言い訳は聞きたくありませんわ。それに……要点がズレています。わたくしは、なぜ一言も相談してくださらなかったのかと訊いておりますの。」


「ロ、ロール。そ、相談しようと思ったのじゃが何分急な出発で……じ、時間が無くて……その……すまぬ……。」


「相談しようと思ったなら、時間があろうが無かろうが相談するのが道理ですわ。わたくしはあの子達の母親です。なぜ、わたくしの許可なく彼らを見送ったのですか?さあ!お答え下さいませ!」


両手を腰に当ててズイと顔を近づけて詰問するロール。

紫色のカクテルドレスの裾がふわりと上に靡いた。


それに対し、閻魔はただ黙ってうなだれるだけである。
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