僕等のレイニーデイズ
――――――――――――――――――――








「~~てて、ごめんね…」







(あ……れ………?)



声が遠くからかすかに聞こえる感覚がして、ゆっくり意識がもどってくる。






「…ゃあ……て…るから…」










白い天井。



少し 時間をおいて

すぐに理解した。

ここは 保健室。



でも なんで―――?







だんだんとハッキリしてきた脳は、この声を保健室の先生だと判断する。

その穏やかな声色に、あたしはなぜか少し安心した。




そして、思い出した。




(生理痛……)






ママからの遺伝か、昔から、あたしは自分の生理痛がかなり酷い方だってことはわかってたんだけど……



まさか、




相良くんの前で。





意識がないからよくわからないけれど、わからないぶん怖い。不安だ。嫌だ。

痛みを堪えて、変な顔になっていなかっただろうか?



あそこから、あの……、

(相良くんとぶつかって、謝られた、の、かな…?)

あの辺から、痛みで記憶がハッキリしていない。


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