僕等のレイニーデイズ
Scene Ⅴ
「期待と疑心」
* * *
「……ハッ!」
ガバッ
突然、気持ちいいくらいぱっちり目が覚めた。
(え!うそ、あたし寝ちゃったの!?)
今何時だろう、と思い、急いで起きて、若干よろけながらカーテンを開いたところではっとした。
(イス……)
相良くんがいない。
イスもない。
壁にかかった、学校特有の時計を見上げると、いつもなら、ちょうど下校して家についているくらいの時間だった。
部活の人達はまだ残っている時間帯だ。
あたしはとりあえず、トイレに行ってから教室に戻ることにした。
(変えなきゃやばいかもだし)
ずっと寝てたから。