僕等のレイニーデイズ
そんなこと言っても、結局。
体なんて魂の器でしかないってことを思い知らされる。
…なぜなら今
あたしの頬は
その吐き出される刺々しい発言や声色とは裏腹に、どうしようもないくらい緩んでるし
『嫌い!』と連呼しておいて
気持ちが止まらないから。
「…………」
もはや今、言葉も出ないほどのときめきにニヤついている。
『いや』と言いながら
何かと止まんないのは、
携帯小説とか少女漫画とかの
ヒロイン達もそうだと思う。
(素直な美系は何かと得)
もちろん、あたしは
素直でも美人でもない。
普通の並の…
もしくは並以下の容姿に性格。
夢物語でいうならば
あたしに抜擢する役柄は
ズバリ、
『主人公の彼の友達の彼女』
あたりだと謙遜抜きで思う。
ストーリーにあまり関係なく、いてもいなくても大差ない。
主人公にもその彼にも
大きな傷害を与えることはなくあるとすれば主人公の彼の友達を傷つけることくらい。
だけどそれが公になることは
まずないだろう。
あるとすれば、
そのストーリーが人気爆発してあたしの彼役のキャラが人気でさらにそのストーリーの作者が続編を書く気になったら……
70%弱、
その確率があるくらい
じゃないだろうか。