夜空と夜桜
萩原さんと出掛けるって言っても……
萩原さんは男だから、心配するだろうし……
「…ちょっと、出掛けてくる!」
少々罪悪感を背負いながら、朝食を食べ終わる
この時点で、既に9時30分
あたしは、昨日恋歌が選んでくれた服を着て、バッグに必要なものを入れる
「えっと……
携帯と財布と…」
最後の確認をしていると、携帯が鳴った
「もしもし?」
『もしもーし
おはよう!着いたよ~』
朝から元気な萩原さんの声が響く
「おはよ!
今から行くね」
『了解でーす』
あたしは携帯をパタン、と閉じて玄関へ向かう
「行ってくるね!」
「行ってらっしゃい
気をつけてね」
智哉は笑顔でそう言った