夜空と夜桜
案の定、目を開いて驚いていた
「……ごめん…」
わざとじゃないんだよ?
萩原さんは、苦笑しながら気にしてないよ、と言って店に入る
全て、健の所為…
だけど、やっぱり恨めないの
まだ、好きなのかな…?
…あんな、ひどいことをされたのに……
もし、健のことが好きだったら…あたしは、本当に馬鹿な女だ
「…夏琉ちゃん?
早くおいで」
いつまでも店に入って来ないあたしを心配してか、萩原さんが呼ぶ
「あぁ……うん」
今は健のことを忘れよう……
萩原さんに失礼だよね
ほかの男のことを考えてるなんて……
まぁ、付き合ってるわけじゃないけどさ