夜空と夜桜
店内は、とても落ち着く雰囲気を放っていた
それにしても…
「どこもかしこもカップルだらけ…」
この店がそれらを引き付けるのかは知らないけど、友達同士で来てるのは少数だ
「本当だね…
とりあえず、あそこ空いてるから座ろっか」
あたし達は、1番近かったテーブルについた
「何になさいますか?」
直ぐさま店員がきて、注文をとる
「イチゴパフェのレギュラーで」
恋歌は、さんざん迷った末に、そう告げた
あたしはとりあえず、コーヒーを頼んだ
「…なっちゃんはどこにいても目立つねぇ」
恋歌のその言葉を聞いて周りを見渡すと…
「あの子、かっこよくない?」
「美男美女カップルだよね」
「あとで話しかけてみようよ」
女の子達がヒソヒソとこっちをチラ見しながら話していた
「…………」
あたしは恋歌の方に向き直り、そっと溜息をついた