夜空と夜桜
再会
あたしは、歩いていく萩原さんの背中を見る
…何やってんだろ、あたし
「…はぁ~……」
家族みたいに接すれば平気だと思ってたのに…
…萩原さんを男だと認識した途端、一緒にいることがすごく嫌になった
それに、男嫌いだということも、言うつもりはなかった
さすがに、あんな言い方はないよね…
こっちは、お礼の為に来てるんだから……
これじゃぁ、もう萩原さんとは本当に会えないなぁ
…ま、会えなくてもいいけどさ……
あたしが、水族館で迷子になったとき、あんなに必死で探してくれたのに…
悪いことしたかな…
…案外、平気そうな顔はしていたけど、大丈夫かな…?
「どうしよー…」
そんなことを考えながら沢山の星が浮かんでいる空を見ていると、誰かの声がした
「…夏琉?」