夜空と夜桜





萩原さんはあたしの顔をチラッと見て、ギョッとした顔になった





「え?





やっぱ、何かされたの?」





心配そうにあたしをチラチラ見る萩原さんにあたしは笑顔で返す





「されて…ない……けど………」





赤信号になったのか、萩原さんはハンドルから手を離した





「そっか…





怖かったんだね





来るのが遅くなってごめん」





萩原さんはそう言って、優しくあたしを抱きしめた





あまりにも優しくするので、あたしは抵抗できなかった





…いや、しなかった









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