夜空と夜桜
胸騒ぎがして、恋歌のところへ全力疾走する
「恋歌!!」
「なっちゃん…」
恋歌の前には、スーツ姿の男、二人がいた
「…なーんだぁ……男連れてんのかよ…
サク、次行こう~」
黒髪の方の男が、残念そうに肩を落としてそう言った
「…シンヤ、先行ってて」
サクと呼ばれた茶髪の男が、返事をする
「まぁ、いいけど…
そこら辺ぶらついとくから、終わったら声かけろよ?」
「サンキュー」
シンヤと呼ばれた男が立ち去る
「あんた、誰?」
シンヤという男が見えなくなった後、あたしは恋歌と男の間に立って、男を睨む
「まぁまぁ……そう怒るなよ~
俺は、サク
はい、これ」
男は、あたしと恋歌に、財布からだした、名刺を渡した
「“ホストクラブ JIN”…?」
恋歌が書かれている文字を読む
「そっ♪
そこで働いてるんだ」