夜空と夜桜





「9時、か…まだ時間はあるな



よし、お兄さんが家まで送ってあげよう!」




何故そうなる?




「別にいい」



表情を変えずにそう言うと、男は苦笑した



「もう時間も遅いし、女子高生二人だけでいたら、危ないだろ?


それに、時間とらせたお詫びもかねて」


「確かに、あんたみたいな人に声かけられたら危ないかもね」




送るとか言っといて、どうせ襲うんでしょ?




男なんて、みんな獣なんだから



「…手は出さないよ。約束する



女子高生に手出すほど、飢えてないし」


本当かよ……?



「な、なっちゃん…もう遅いし、送ってもらおうよ



手も出さないって言ってることだし…」


先程からあたしと男のやり取りを見ていた恋歌が口を開いてそう言った




「……恋歌がそう言うんならいいけど…

手出したら、警察に言うからね」



「はいはい、お嬢さん♪」









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