夜空と夜桜
「車、持ってくるから、入口んとこで待ってて」
男はそう言って、どこかに消えた
あたし達は、公園の入口に向かって、歩く
「カッコイイ人だったね~!!」
恋歌が目をキラキラさせてそう言った
「どこが?」
あたしは、顔をしかめて、恋歌にそう返した
「なっちゃん、あの人嫌いなの?」
「うん」
特にああいうタイプとか、無理
「あ、来た」
白い車が、あたし達の目の前に止まる
あたしは、警戒しながら先に車に乗る
恋歌は、というと…
楽しそうだ…
「お待たせ~
んじゃ、道教えてね」
「はい」
…ゆっくりと車が発進する