夜空と夜桜
「うん、ぐっすり寝てた
ほら、着いたから、降りるよ」
恋歌の背中を叩き、出るように促す
「…?
なっちゃんはどうするの??」
キョトンとした顔で聞いてきた恋歌に、当然のように答える
「歩いて帰る」
歩いて5分くらいで着くし……
「何言ってんの?!
ちゃんと送ってもらわなきゃ駄目だよ!
じゃあ、またね!」
車を出ようとしたら、恋歌から押し戻され、ドアを閉められてしまった……
「ちょっ…!」
恋歌は、ニコニコしてあたしに手を振っている
「いい子だね~」
恋歌とあたしのやり取りを聞いて、笑いながらそう言った萩原さんに、冷たく言う
「恋歌はやらないよ?」