夜空と夜桜
「……どうも」
素直にそれを受け取り、車を完全に降りる
車がゆっくりと発進する
あたしはそれを、見えなくなるまで見送った
「ただいま~………」
さすがに、怒られるかな………
「夏琉!!?」
慌てて玄関に来たのは智哉だった
「ごめん………
まさか、こんなに遅くなるとは思ってなくて…」
智哉の顔色を伺いながらそう言うと、大きなため息が聞こえた
「はぁ………
また、何かあったのかと思って、心配だったんだ………
夏琉が無事に帰ってきただけで、良かったよ……
まぁ、時間は少し遅いけど」