夜空と夜桜







健のその言葉を合図に、あたし達は健の部屋に入る






「あ、さっきこっちに来る途中で、買ってきたんだ~」






大きな目をした男が、ビニール袋からジュースの缶っぽいものを取り出す






「お、気が利くな……






コップに入れてくるから、待ってて」







そう言い、健はいくつかある缶を持って、台所に行ってしまった








「夏琉ちゃん、健のこと好き??」






突然、女がそんなこと聞いてきた







「え…




はい、好きです…////」





軽く顔を赤くしながら答えると、女はフッと笑った







「そっか……





健は、夏琉ちゃんのことどう思ってるんだろうね…?





まぁ、近いうちに分かると思うけど」






そのときのあたしは、女が何を言いたいのか、全く分からなかった









< 38 / 201 >

この作品をシェア

pagetop