夜空と夜桜
健のその言葉を合図に、あたし達は健の部屋に入る
「あ、さっきこっちに来る途中で、買ってきたんだ~」
大きな目をした男が、ビニール袋からジュースの缶っぽいものを取り出す
「お、気が利くな……
コップに入れてくるから、待ってて」
そう言い、健はいくつかある缶を持って、台所に行ってしまった
「夏琉ちゃん、健のこと好き??」
突然、女がそんなこと聞いてきた
「え…
はい、好きです…////」
軽く顔を赤くしながら答えると、女はフッと笑った
「そっか……
健は、夏琉ちゃんのことどう思ってるんだろうね…?
まぁ、近いうちに分かると思うけど」
そのときのあたしは、女が何を言いたいのか、全く分からなかった