夜空と夜桜
しばらくして、健が両手にコップを抱えて部屋に戻ってきた
「ほれ、飲め!!
……これ、普通のジュースだから」
そう言いながら、みんなにコップを配る健
「まぁ、俺が買ってきたジュースだけど」
大きな目をした男がそう言って、それを合図に、あたし達は盛り上がっていった
あたしは、盛り上がり始めてからすぐに、コップに口をつけた
「…あ、おいしい…」
少し変わった味がするけど、おいしい…
あたしは、一人でそんなことを言いながら、一気にそのジュースを飲んだ
…もともと、のどが渇いていたから……
「あれ?夏琉ちゃんのコップの中、からっぽじゃね??」
ふいに、あたしの方を向いて、大きな目をした男が言ってきた
「あ、マジだ
夏琉、いつ全部飲んだんだよ~!
ちょっと待っとけ、ついでくるから」
健はあたしの手からコップをとって、台所に向かってしまった