夜空と夜桜
次の日、あたしはゆっくりと体を起こした
いつの間にか、寝てたんだ…
そんなことを、ボーっと考えながら、部屋を出てリビングへ向かう
…頭が痛くて、とにかく水を飲みたかった
「おはよ、夏琉」
「ッ!!」
リビングには、みんなの朝食を用意している智哉の姿があった
「目、赤いよ?
…何かあった?」
あたしの腫れた目に気付いた智哉は、あたしに近づいてくる
その瞬間、体にゾワッと悪寒が走った
「ち、近付かないでっ!!」
あたしは一歩下がり、智哉と距離をとる
「なつ……る??」
智哉は驚いて、立ち尽くしている