夜空と夜桜




「何、やってんの…?」



あたしは、近寄ってくる卓斗の両腕を掴み、卓斗の目を見て聞く




「…みんな………いないから………」




あたしの雰囲気で怒っているのが分かったのか、首をすくませる



「でも、お腹減って……




それでお菓子は食べちゃダメだから、ご飯作ろうと思って……




ごめんなさい……」




シュン……とうなだれる卓斗




「いなかったって…あたし部屋にいたよ??」



「いなかったよ…




部屋覗いてみたけど、誰もいなかったの




…リビングは見てないけど」




…すれ違いか




「とりあえず、包丁は危ないから勝手に触っちゃダメ



お腹がすいて、誰もいなかったときはお菓子食べてもいいから




分かった??」









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