夜空と夜桜
卓斗はあたしの話を真剣に聞いて頷いた
「いい子
ほら、おいで?」
あたしは卓斗にそう言い、卓斗を引き寄せて頭を撫でる
それで安心したのか、卓斗が声をあげて泣き出した
「ごめ……ヒック……な…さ…ぃ……うぇ…」
「大丈夫
もういいから
次はあたしが言ったことをちゃんとしてね」
「うん、うん……!!」
これはあたしのせいでもある
卓斗だけを責めることはできない
卓斗をしっかり見てなかったのはあたしが悪い…
「…男の子なんだから、いつまでも泣かないの!」
あたしはティッシュで卓斗のぐじゅぐじゅになった顔を拭き、背中を優しく撫でる
「卓斗、お腹すいたでしょ??
今、作ってあげるからちょっと待ってて」
卓斗がだいぶ落ち着いたところで、あたしは卓斗から離れ、そう言った
「なっちゃん………」
あたしが卓斗に言った後、卓斗はあたしの服をしっかり握ってこう言った
「僕も手伝うっ!!」