いじめ。―Life―
おかしい。
そう思ったこの時、走り去ればよかったんだ。
聞かないふりして。
そうして、少しずつ離れればよかったのに。
「本当の仲間になんて、なるわけないのにね」
そう言いながら、近付く足音。
隠れなきゃ。
でも足がうまく動かない。
「ほんと、気持ち悪...」
とうとう、目が合ってしまった。
どうしよう。
「る...瑠璃ちゃ...?」
「あ、2人...ともっ、どしたの??」
「え?あぁ...今戻ろうとしてさ」
明らかに動揺してる。
やっぱり、あたしのことだったんだ。