大好き、幽霊君
ガラッ…
『あら、どうしたの?授業始まってるわよ』
『杉崎さんがこけて血出たので手当てお願いします…』
『まぁ!ちょっと足洗って来なさい』
足を洗って見ると、意外に傷口は深くて血が止まらなかった。
『先生痛い痛い痛い痛い!ちょ、痛いって!』
『消毒してるんだから仕方無いでしょ、我慢我慢。…はい、終わり!』
『いたた…ありがとうございました』
『お大事にね。あ、これ先生に渡しといてね』
渡されたのは保健室に来た時に貰える、先生に具合や怪我の事を伝える紙だった。
『あ、はい。ありがとうございました。失礼します』
ガラッ…
『はぁ…、足痛ー…』
『…大丈夫ですか…?』
『うわっ!びっくりしたー!教室帰ったんじゃないの?』
『はい…』
『あ、送ってくれたり色々ありがとね!』
『いえ…じゃあ、教室行きましょう…』
『あ、待って!』
『なんですか…?』
もう少しだけ高田と喋ってたいな…。
『さ、さ、さ、さ、サボらない!?なんちゃってー!あはは』
『次の授業なんでしたっけ…』
『え、古文だよ…?』
『じゃあ、サボりましょう…』
『へ?』
『…古文嫌いなんです…』