悪魔? or 天使?(上)
あたしに気付いた母は、
急いであたしの目を覆った。
そうでもしてくれないと気が狂いそうだ。
それから母は遺体を家の地下室に運んで鍵を閉めた。
そしてあたしに言った。
『このことはママと美玲の秘密よ。
お姉ちゃんにも、お友達にも秘密。わかった?』
あたしは素直にうなずいた。
だって嬉しかったから。
“あの人とあたしだけの秘密”。
あたしをやっと信頼してくれた。
やっと…やっと…
これであたしは幸せになれるかもしれない。
そう思った矢先だった。