悪魔? or 天使?(上)
すると、様子を見てなにか勘付いたらしく、夏川先生が嬉しそうに声を弾ませた。
「あら、3人はお知り合いだったんですか。ならちょうどよかったですね。朝倉さんの席は…」
おや、なんだこの展開。
これあれじゃないか?曲がり角でぶつかった二人が再会みたいな。
少女マンガやってんじゃないんだよ、あたしは。
「よかったですね、朝倉さん。二人の間の席ですよ」
だから嫌だって言ってるのに。
あたくし、ああいった目立つ方たちとは相容れない根暗ですの。
口には出せない不満を眼差しに託して夏川先生を見上げる。
「二人とも、仲良くしてあげてくださいね」
余計な御世話だ、夏川 恋日。
やっぱりこの人はあたしの敵らしい。