悪魔? or 天使?(上)
「別に、ただ校長室を教えてもらったってだけだよ。
だから心配しなくても先生が言ったような関係じゃないから」
「そ、そうなんだぁ…」
その子は明らかに安堵した様子で周りの子たちと頷きあう。
そして結論が出たのか、さっきの地味子とは違う少女が出てきた。
「ねぇ、朝倉ちゃんさ。ウチらのグループ来ない?」
「いいの?ありがと」
癖のせいで弛緩した頬を吊り上げて笑う。
成功したらしい。
そんなあたしの様子を、まさかアイツが見ているなんて思いもしなかった。