悪魔? or 天使?(上)





あたしはもう一度立ち上がる。




痛む体を無理やり起こして、

よろよろと歩きだす。




「あれ、行くの?まぁいっか。

じゃあ早く連れて行ってよ」




そんなあたしをあざ笑うかのように悪魔はついてくる。




それでも構わない。



早く、早く行かなきゃ……




あたしが生きるためには、必ず彼女が必要なんだ。




かすんだ視界の端に、見慣れた家をとらえる。




「…あ…っ」




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