悪魔? or 天使?(上)
モノクロの世界に一瞬だけ色がついた気がした。
自然……
「あ、でも自然にウザそうなのは良くねーな。自然に笑え」
なんだ、それ。
仮面が音を立てて崩れるのを感じる。
「―――余計な御世話だ。ばーかっ!!」
元から自然に天使の微笑み浮かべとるわ。
目が節穴なのはあまりよろしくない。
「ごめん、待たせて…って。美玲ちゃん?」
そこへ、何も知らない優斗君が現れる。
あたしは改めて仮面をつけ直し、ニコッと笑って見せた。