スカイハイ
第三章 ベツミチ
・弱ってる時には
私が失恋しても、
世界は廻るし、日は昇る。
嫌でも、朝が迎えにくる。
「おはようございまーす」
「あ、レミちゃんはよー」
今日もスタジオには行かなくちゃいけないし、仕事もこなさなくちゃいけない。
「レミちゃん、今日は雑誌とか運んで。なんかアイドルグループとか来るらしいからその分を」
「はい、えっと……」
「受け付けにあるから、楽屋に」
今日は前田先輩がすごく急がしそうで、全然会話がない。
しかも、ヒロくんはいないし。
いつもヒロくんとなんかあった時は、前田先輩が構ってくれる。
だからなんとか耐えられたのに。
まぁ、仕事に支障が出たら困るからだとは思うけど、やっぱり一人は辛い。