スカイハイ



大きく前田さんは息を吸った。
「俺もこうゆう上下関係が難しい世界に入ったばっかりはさ、いろいろと慣れない事があったわけ。
それでも俺の時には皆アシスタントにそんな基本も教えてくれなくて大変だったのだ。だから後輩にはもっとちゃんとしてもらおうとして、作ったんだよ!」

一息でこんな長い台詞をぺらぺらと前田さんは簡単に言った。
「すごい肺活量ですね、前田さん」
「まぁね。でもレミちゃんもここで働いてれば、こんのくらい簡単につくよ」
「えぇ?!どんだけ厳しいんですか」
「まぁまぁ…それはお楽しみで」
私の質問は、前田さんに軽くスルーされてしまった。前田さんのその笑いがちょっと不気味で怖い。



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