スカイハイ



前田さんが何かを思い出したかのように、ケータイをポケットから出した。
その瞬間、ケータイが鳴った。
なんか、ケータイを開いてメールを見ているみたいだ。……顔がにやけてます、前田さん。

「んー、これから30分休憩にしようか。それまでにこの冊子、全部読んどいてねー」
そう言うと、前田さんはそそくさとここを離れてしまった。
どうしようかと迷ってると、ワタナベさんは一人歩いて行ってしまった。
その後をワタベくんが追いかけてく。
「…………あれ、なんか一人?」
よくよく考えたら、私は一人になっていた。

ちょっと寂しいから、自動販売機でココアでも買って、そこのベンチで飲もうと思い、私はちょっと外に出た。



< 18 / 108 >

この作品をシェア

pagetop