スカイハイ
思った以上にこの業界は大変らしい。
「アレ?あそこにいるアシスタントさんって……今朝さぁ…」
「うん、そうだよ!絶対そうだよ」
「声かけていいよね?」
そんな会話がふと耳に入って来た。
どんどん足音が大きくなっていく。アシスタントって私の事を言ってるの?
「あの、すみません」
「はっ…はい!!」
「私、こうゆう者なのですが」
私は声をかけられた。私に声をかけた人から名刺をもらった。
「音声の矢野です。ちょっと頼みたい事があるのですが……」
「はい、なんでしょう」
すごいすごい、音声さんに声かけてもらえた。しかもちゃんとした仕事が来るような雰囲気。
「あの、俳優の玉浦さんの説得をしていただきたいのです」