スカイハイ
・憂鬱な計画書
空気が動かない。
ヒロくんからの反応もない。
そんな事、分かっていたけどやっぱりちょっと悔しい。ヒロくんは私の事、何とも思ってないんだなって事を嫌でも思い知らされる。
痛い、空気が重くて苦しい。
「あ、もうここからは一人で大丈夫。ヒロくん送ってくれてありがとう」
そう言って、赤信号のうちにドアを開けて出ようとしたのにドアが開かない。
「ヒロくん、大丈夫だから開けてよ」
「開けてなんかやらない」
私はこの空気が苦しくて、息だってしにくいのに、ヒロくんは出してくれない。
いつもだったら、
『じゃーな』ってさっさと行っちゃうのに。今日のヒロくんは朝から何か違う。
「ヒロくん、出して……」