スカイハイ



それでもヒロくんは全然動かない。
私を一人にして欲しいのに、
ここから出して欲しいのに、
お願いだから、何にも気がないのにヒロくんと一緒にここに閉じ込めないで。

「……キスされたんだよな」
「だからさっきだって言ったじゃん!」
やっと口を開いたかと思えば、さっき言ったばかりの事を繰り返して。

「もう…ヒロくんがわかんないよ……」

思わず、口から出た。
ちょうど駐車場に着いたみたいでヒロくんが車から降りる。家に帰ろうと私も降りると、目の前にはヒロくんが立ってた。
「ヒロくんそこどいてよ」
「絶対いやだ」
「私、帰れないよ?」
「帰したくない」
「何言ってー……」



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