スカイハイ



こんな事して、ヒロくんの何が分かるって言うのか。余計分からなくなる。
本当に何がしたいのか、分からない。

だんだんとヒロくんの舌は口を離れて、首筋を舐めて下ってくる。
私は空いている片方の手で、ヒロくんの頭を精一杯の今ある力で押す。

「何でこんなのするの!!」

なんで、何にも思ってないのにヒロくんはこんな事をするのか。こんな事されたら単純な私は期待してしまう。
さっき前田先輩にキスされた時よりもずっとずっと、悲しくなった。
涙が流れそうになるのを必死に堪える。

「……仕事だよ」

想像していた以上に現実は厳しい。
“好き”って言って欲しかったのに。“仕事”なんて死んでも聞きたくなかった。



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