私と貴方を繋ぐ場所



「じゃ、俺行くわ。」

私からどんどん離れていってしまう松本君。

(嘘…。英梨に松本君とちゃんと話してみろって言われたのに。まだちゃんと話せてないのに…。このままじゃ、ダメだよね?)


「あ、あの…!松本くん!」


私の声に足を止めてくれた松本君。

「何?」

「ごめんなさい…!わたし、嘘…ついちゃって。本当は…、樋口一葉さん、お名前しか知らなくて…読んだ事なんて1度も無いんです!本当は絵本とか、お伽話とかファンタジーの本が好きなんです。…嘘ついて本当にごめんなさい。」

「…は?」

「だから……、…嫌いにならないで下さい…。」



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