私と貴方を繋ぐ場所



「まつ、も…と、くん?」

西島君の陰から顔を覗かせて見せると、怖い顔をした松本君が居た。

「ま、松本っ!あ~~…昨日掴んだ手首大丈夫かなって…それだけ!それだけ!じゃ、じゃあ俺行くわ。」

そう言うと西島君は、そそくさと逃げて行った。


「…………。」

「…………。」

まだ少し怒っているような表情の松本君と、傍から見たらきっと困って泣きそうになってる顔の私。

2人にまた沈黙が続いた。


「聞いたよ、松本。あんた、私の可愛い智花ちゃんと付き合う事になったんだって?」

この沈黙を破ってくれたのは、英梨だった。


「なんで成澤が知ってんだよ。」

「だって、私たち幼稚園のころからずーっと一緒の幼馴染・親友ですからぁ~♡」

英梨はそう言って私に抱きついてきた。

「だから、私の可愛い可愛い智花ちゃんが困ってるの見過ごせないの。この子ね、昨日の帰り道あんたと会話できなくて凹んでんの。折角アドレス交換したのにメール送る勇気出なくて自己嫌悪してんの。今日、あんたとどういう顔して会えばいいかってネガティブスイッチ入っちゃったの。どうしてくれる、松本龍之介!」



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